#note [[RSGT2026]] で基調講演のスピーカーになっている Bjarte Bogsnes さんについて調べていると Beyond Budgeting というテーマの第一人者であることがわかりいろいろと調べてみた ![Beyond Budgeting 脱予算経営 ~ Agile 2014 キーノートを再訪する](https://youtu.be/yKSNAL54z7k?si=vr9KvGNjsmelUI6E) スライドは、 https://speakerdeck.com/kawaguti/beyond-budgeting-from-keynote-on-agile-2014 で以下いくつかのスライドを抜粋したメモ ちなみに概念について説明している記事もある [Beyond Budgeting (脱予算経営) という概念について](https://kawaguti.hateblo.jp/entry/20120315/1331798274) そもそもの考えかたとしては、 [[VUCA]] な時代において期初などのタイミングで予算を決めて、その予算を財布のように考えお金を使っていくという考え方は合わないのではないか?という主張。 発表の中で川口さんも発言している通り、「アジャイルの最大の敵は予算」だと自分も考えていて使うべき瞬間にお金を使えるという環境をいかに用意するかという経営の考え方を Beyond Budgeting (脱予算経営) では主張している。 発表の中で出てきたいくつかの具体例も挙げてイメージを膨らます - 出張の予算のルールを撤廃して必要なお金を全て会社で負担するようにする - 勉強会に必要なコストのルールを撤廃して会社で負担するようにする - 事業状況の変化を受けてあるコストを即時で消費する - 対比としては、コスト承認 + コストの執行承認を受ける必要がある いずれの例も「無法地帯になってしまわないか?」という疑問がまず浮かぶが Beyond Budgeting では自由にする代わりに全てのコストを透明にして誰でも見れるようにすることが重要としている それによって従業員自身が「このコストはなぜ会社にとって必要なのか」や「コストのかけ具合はこれでいいのか?」など経営者マインドが醸成されることが期待されていて、変なコストの使い方をする人は単に嫌な人として扱われるようになるとしている (この話はテスラでも同様な考え方が浸透しているよう)。 [![Image from Gyazo](https://i.gyazo.com/9b2c4c610b6f002a0bc66fa52e785d2c.jpg)](https://gyazo.com/9b2c4c610b6f002a0bc66fa52e785d2c) --- [![Image from Gyazo](https://i.gyazo.com/8ab14b757807bbcb950e89af736d60dc.jpg)](https://gyazo.com/8ab14b757807bbcb950e89af736d60dc) お金の代わりに交通量をマネジメントする場合、 - 信号: 中央集権的な管理手法での管理 - ラウンドアバウト: 現在運転している車同士で協調して自己組織的に管理 十分な運転するテクニックを有しているという前提においては、現在のトラフィック量を元に相互に調整できるラウンドアバウトの方が効率的なはず (効率の定義にもよるが) 企業のお金周りの活動においても社員はプロのビジネスマンと考えるとラウンドアバウトのようなマネジメントができないか? --- 理論X と 理論Y という考え方がある see also: [X理論・Y理論|グロービス経営大学院 創造と変革のMBA](https://mba.globis.ac.jp/about_mba/glossary/detail-11688.html) > X理論・Y理論とは、マクレガーによって提唱された[モチベーション](https://mba.globis.ac.jp/about_mba/glossary/detail-12022.html)理論。 > > 人間に対する本質的な見方をX理論・Y理論という2つの異なる理論として対比させたもの。X理論では、人間は本来仕事をするのが嫌いであり、強制や命令がないと働かないと捉える。Y理論では、仕事をするのは人間の本性であり、自ら設定した目標に対しては、その報酬により積極的に働くと捉える。 > > 現実的には、この2種類のどちらかにすべての人を明確に分類することは難しく、この両極端のX-Yを結ぶ範囲のどこかに、すべての人が位置していると考えるべきである。 自己尊厳欲求の強い部下[組織](https://mba.globis.ac.jp/about_mba/glossary/detail-12365.html)に対しては、[リーダー](https://mba.globis.ac.jp/about_mba/glossary/detail-12046.html)の部下に対する[認知](https://mba.globis.ac.jp/about_mba/glossary/detail-12427.html)や信頼、つまり、Y理論に基づく意識や行動が大きな魅力となる。[リーダー](https://mba.globis.ac.jp/about_mba/glossary/detail-12046.html)としては、部下[組織](https://mba.globis.ac.jp/about_mba/glossary/detail-12365.html)の自己尊厳欲求に対応して、意識的にY理論型行動を実践することが、X理論・Y理論の現実的な活用法となる。 --- [![Image from Gyazo](https://i.gyazo.com/cab8a8c6589850c7df4c67d38146fd5d.jpg)](https://gyazo.com/cab8a8c6589850c7df4c67d38146fd5d) ビジネスが dynamic になっている (≒ [[VUCA]] になっている) 中で Y理論 (e.g. ホワイトカラーワーカー) が主体のビジネスにおいては、[脱予算経営 Beyond Budgeting の 12原則を訳した。](https://kawaguti.hateblo.jp/entry/2022/09/20/154442) にもある通り、リーダーシップとマネジメントをどちらも変えていかにといけない ## 参考 - [Beyond Budgeting 脱予算経営 ~ Agile 2014 キーノートを再訪する](https://youtu.be/yKSNAL54z7k?si=vr9KvGNjsmelUI6E) - https://speakerdeck.com/kawaguti/beyond-budgeting-from-keynote-on-agile-2014 - [Beyond Budgeting – An Agile Management Model for New Business and People Realities – The Statoil Implementation Journey](https://agilealliance.org/resources/videos/beyond-budgeting-an-agile-management-model-for-new-business-and-people-realities-the-statoil-implementation-journey/) - 川口さんのブログ - [脱予算経営 Beyond Budgeting の 12原則を訳した。](https://kawaguti.hateblo.jp/entry/2022/09/20/154442) - [Beyond Budgeting (脱予算経営) という概念について](https://kawaguti.hateblo.jp/entry/20120315/1331798274)