#book #r2022

# なぜこの本を読んだか
[[プロダクトマネジメント ビルドトラップを避け顧客に価値を届ける]] を読んだ理由とほとんど同じで、新規プロダクトを立ち上げる機会があったのでプロダクトマネジメントについて改めてアンラーニングしてた。
# 何が書かれている本か
# メモ
## プロダクトとは、プロダクトマネージャーとは
プロダクトに必須な要素として、以下の3つがありそれぞれトレードオフの関係にあるのでうまくバランスを取ることがプロダクトを成功させるプロセスになる
- ビジョン
- > プロダクトを通してつくり出したい未来の世界観のことである。プロダクトのビジョンの実現こそがプロダクトの存在理由である。
- ユーザー価値
- > プロダクトはユーザーに価値があると感じてもらい、使い続けてもらうことが重要である。
- 事業収益
- > プロダクトは継続してビジョンの実現に向かいながら、ユーザーに価値を提供するために事業就役を得なければならない。事業収益があることで優秀なチームをつくり、必要な投資をすることができる。
### ステージ別のプロダクトの成功例
- 0 -> 1
- プロダクトの価値がユーザーに受け入れられるかの価値検証を繰り返して、PMFを見つけること
- 1 -> 10
- ユーザーに期待される機能を提供し、安定した事業収益を得ること
- 10 -> 100
- 多くのユーザーに使われる責任のある堅牢な仕組みをつくること
### プロダクトマネージャーの仕事
- プロダクトを育てる
- ステークホルダーをまとめプロダクトチームを率いる
### プロダクトマネージャーに必要なスキル
- ビジネス
- UX
- テクノロジー
### プロダクトマネージャーの組織的観点
- プロダクトマネージャーをどの単位でアサインするかは比較的柔軟性がある
- e.g.
- SNS
- 投稿
- タイムライン
- いいね
- メッセンジャー
- 既読
- チャット
- ビデオ通話
- 各項目それぞれにプロダクトマネージャーをアサインしてもいいし、1人でSNS全体をみてもいい。プロダクトのフェーズやスケール性によって変わってくる。
### プロジェクト or プロダクト
プロジェクト
> プロジェクトはある目的のもと、開始時期と終了時期が定義された活動のことを指す。プロジェクトの管理対象は品質、費用、納期の QCD
プロダクト
> プロダクトには、プロジェクトでは必須となる終了時期があらかじめ定められていない。勝ちを提案し続ける、終わりがないプロダクトが理想であり、企画段階でプロダクトの終了時期を考えることはない。
## プロダクトの"4階層"

それぞれの階層で関心ごとや主体的に動く役割が異なる。
またそれぞれは関連性が高いため次の階層を検討する際には必ず Fit & Refine を行う
### Core
主にプロダクトの世界観 (ミッション、ビジョン) と企業への貢献 (事業戦略) の 2つのことを考える
### Why
プロダクトを実現する目的を検討する
成果物には、「誰」を「どんな状態にしたいか」(主にミッションとビジョンから分解される) と、なぜ自社がするのか (主にミッションと事業戦略から分解される)
### What
何をつくり、どのような優先度で取り組むのかを検討する。具体的には「ユーザー体験」「ビジネスモデル」「ロードマップ」を作成することになる。
UIとUXの違い
- UX の要素 (何を)
- ユーザーリサーチ
- ペルソナやシナリオ
- インフォメーションアーキテクチャ
- インタラクションデザイン
- ユーザビリティテスト
- UI の要素 (どう伝えるか)
- レイアウト
- 色使い
- タイポグラフィー (フォント)
- ビジュアルデザイン
- ブランディング (メッセージやライティングも含む)
> ワイヤーフレームはあくまでもデザイナーにプロダクトマネージャーの意図を伝えるためのツールとしての利用し、デザイナーにはワイヤーフレームにとらわれずユーザーにとってもっとも使いやすいデザインを検討してもらうとよい
- [[Shape Up: Stop Running in Circles and Ship Work that Matters]] の Shaping に近いスタンス
- > プロダクトの What までの検討はプロダクトマネージャーが主体となるが、その次のプロダクトの How は各専門家が積極的に牽引していく必要がある。
- という記述もある
North Star Metrics (NSM)
> プロダクトのコアとなる価値がユーザーに届いてるかを知る、単一の指標

NSM を含んだ KGI, KPI などの関係性
### How
プロダクトの Core から What で見てきた内容について「どのように実現するのか」を検討する
Go to Market
- プライバシーポリシーと利用規約
- プロダクトの価格を決める
- Willingness to Pay
- e.g. Van Wesrendorp法、Price Sensitivity Meter (PSM) 法 で算出する
- 以下の質問をする
- X_1 円だったら安すぎる。逆に不安。
- X_2 円だったら安いと思う
- X_3 円だったら高いと思う
- X_4 円だったら高すぎる。絶対買わない。
- X_2 と X_3 を逆数を取ってグラフにして Willingness to Pay を探る
- 
- 価格決めの落とし穴
- 機能を盛りすぎる
- ユーザーは機能の数に対してお金を出さない
- 安価すぎる
## チーミング
### タックマンモデル
- フォーミング (形成期)
- ストーミング (混乱期)
- ノーミング (統一期)
- パフォーミング (機能期)
- アジャーニング (散会期)
### インセプションデッキ
ThroughtWorks のロビン・ギブソンによって創作されたプロジェクトの全体像を捉え、期待をマネジメントするためのツール
[[アジャイルサムライ]] で有名になった
プロジェクト開始時に10個の質問に答えることでプロジェクトの全体像を整理する
1. 我々はなぜここにいつのか
2. エレベーターピッチ
- > <全体的なニーズを満たしたり、抱えている課題を解決したり> したい
- > <ターゲットユーザー>向けの、
- > <プロダクト名> というプロダクトは、
- > <プロダクトのカテゴリー> である。
- > これは <重要な利点、対価に見合う説得力のある理由> ができ、
- > <代替手段の最右翼> とは違って、
- > <差別化の決定的な特徴> が備わっている。
3. パッケージデザイン
4. やらないことリスト
- 「やること」、「やらないこと」、「あとで決めること」を書き出す
5. 「ご近所さん」を探せ
- プロダクト開発のために社内でコミュニケーションが必要なメンバーを洗い出す
6. 解決策を描く
7. 夜も眠れない問題
8. 期間を見極める
9. 何を諦めるのか (トレードオフスライダー)
- 機能、品質、締め切り、予算の4つの優先度をつけておくのがおすすめ
10. 何がどれだけ必要なのか
# 感想
- [[プロダクトマネジメント ビルドトラップを避け顧客に価値を届ける]] とも重複するような部分があったりなどある程度この2冊でプロダクトマネジメントとはの全体像が見えてきた。
- その上でプロダクトチームに対して、エンジニアやデザイナーなどがどういう組織的関わり方をするのがいいのかなど、もう少し深ぼってみたいと思ってきた。
- Core, What, Why, How の4段階は意識はしていたものの言語化まではできていなかったので新たな言語を獲得できてよかった。
- 組織については、 [[Cynefin フレームワーク]] や [[Spotify Model]] や [[Team Topologies]] の主張とかぶるところもおおいにあるのでより主張が強固になった