#book #r2023

# なぜこの本を読んだか
[[Staff Engineer Leader ship beyond the management track]] でも多くのインタビューで紹介されていたり過去に同僚におすすめされたりしていた満を辞して読んだ
# 何が書かれている本か
エンジニアリングマネージャーとかに関係なくマネージャーとはみたいなことが書かれている本
# メモ
### 生産の基本
基本的には、[[The Goal 企業の究極の目的とは何か]] を見てくれ以上ではあるのだけれど、[[The Goal 企業の究極の目的とは何か]] ではあんまり触れられていないバッファの話が書かれていて面白かった
> 自衛のために1日分を手持ちにして置くとよいという意味である。だが、在庫には金がかかることを忘れてはならない。したがって、1日分の在庫を持つ利点とそれにかかる費用とを勘案しなければならない。しかも原材料の費用と資金コストのほかに、儲けの "機会を失う危険度" を計算に入れておかなければならない。
### マネージャーのアウトプット
> マネージャーのアウトプット
> = 自分の組織のアウトプット + 自分の影響力が及ぶ隣接諸組織のアウトプット
### ナッジング
> しかしやっていることは、単に情報を伝えるというよりは強いことである。これは個人あるいはミーティングを軽くつっついて自分の思う方向に進ませようとするので「ナッジング (突っつき、とか一押し)」と呼ぶことにしよう。
[[エンジニアリングマネージャーのしごと ―チームが必要とするマネージャーになる方法]] でも出てきたがここが出典っぽい
### テコ作用
要するにレバレッジ
> 高いアウトプットを上げるには、1日の中でマネージャーが行う活動にどういう "テコ作用" が働いているかを敏感に知ることがカギとなる。
> マネージャーの生産性、つまり稼働単位時間あたりのアウトプットは次の3つの方法で増加できる。
>
> 1. マネージャーが自らの活動を遂行する速度を速めて、仕事をスピードアップする。
> 2. いろんな経営管理活動に関連のあるテコ作用を増加する。
> 3. マネージャーの活動のミックスを、テコ作用の低いミックスから、より高いミックスに換える。
### 効果的なマネジメントスタイル
> 効果的なマネジメント・スタイルを決定する基本的変動要因は、部下のタスクの習熟度である
タスクの熟練度に応じてスタイルを変えるというもの
- タスクの習熟度低 : 明確な構造 (仕組み)、タスク志向 - "何を"、"いつ"、"どうして" を示す
- タスクの習熟度中 : 個人志向 - 双方向通行的コミュニケーション、支持、お互いの判断力を重視する
- タスクの習熟度高 : マネージャーの関与を最小限に - 目標を設定し、モニターする
# 感想
- 1章に出てくる「生産の基本」は [[The Goal 企業の究極の目的とは何か]] とかに出てくる考え方を割と端的に説明してて非常に良いなと思った (本書の主眼とは関係ないが)
- 様々な例や専門用語の紹介もありつつもこの本の本質は、以下2つに尽きるような気がした
- マネージャーのアウトプットの定義
- テコ作用 (レバレッジ) が大事であることの明言