#book #r2022

# なぜこの本を読んだか
[https://fukabori.fm/episode/77](https://fukabori.fm/episode/77) [https://fukabori.fm/episode/78](https://fukabori.fm/episode/78)
の回で「会議の分類分けとして好き」とゲストから紹介されてたので読んだ
# 何が書かれている本か
会議の分類についても書いてあるが、会議の準備や進め方やテクニックなど会議についてのあれこれを実にうまく言語化している本だった。[[問いかけの作法]] にも似た感じで普段何気なくやっていること、考えていることについて言語を獲得した感じ。
# メモ
この本では「会議」を以下のように定義している
> 会議とは、3人以上の参加者が対面し、30分以上かけて問題解決を目指すミーティング
> 会議が決まったことへの忠誠度は、「集団決定 (会議) に参画する」と高くなることがわかる
## コミュニケーションタイプ
- 独裁型

- 民主型

- 理想型

## 会議リーダーの良し悪し
ここでいう会議リーダーとは、雑にいうとファシリテーターのような存在のこと
### 良い条件
- 会議の目的に関して、十分準備をする
- 目的を把握し、議題を決め、参加者・会場などの事前準備をする
- 会議本番では、全員を会議に参画させ、情報交換を活発にさせる
- 会議の議題を実践的な解決に導く
- 会議の結果を実務に反映させる
### 悪い条件
- 事前準備をせず、ぶっつけ本番で臨む
- リーダー風を蒸せ、自分ばかり発言する
- ダラダラ発言を放置し、会議をコントロールできない
- 時間の観念も、効率の概念もない
- 決定しない、あるいは独断で決定する
## 質問術
[[問いかけの作法]] にも通じるところがありそうな章
### 全体質問
全体ないしはある特定のセグメントの集団に質問すること
反応が少ない場合があるので、その時には以下のいずれかに気をつける
- 質問が大まかすぎる
- 質問のターゲット集団が多すぎる
### 指名質問
特定の人物を指名する方法
基本的には、答えようとしている人、意見を持ってそうな人を指名すべき
また全体質問 -> 指名質問の流れを必ず踏むほうが安全
### リレー質問
質問を受けたときに他の人にさらに質問を回していく方法
e.g
A: XXXX はなんですか?
ファシリ: BさんはAさんの質問についてどう思いますか?
B: XXXX だと思います
ファシリ: C さんは Bさんの意見についてどう考えますか?
...
### 投げ返し質問
問われた質問をそのまま本人に返す方法
## 会議の結論を導く
対立意見がある場合には以下の3つの結論のシナリオがある
- 選択 (両方のうち一方を取る)
- 合成 (両方の部分をつなぎ合わせる)
- 統合 (双方を生かし高次元でまとめる)
基本的には、妥協せずに統合を目指すべきで「合意形成」の形態を取るべき
投票などは統合ではないので基本避けたい
※合意形成 = 意見の統合により、全員が一致点を見出していくやり方を指す
## 会議の4つの種類
1つの会議が4つの要素のうちいくかを兼ねることはあり得る
しかしこの4つのうちどれに該当するかは事前に決定しておくべき
### 伝達会議
目的: 情報の伝達とその確認を目指す
また情報の伝達は以下3つがある
- 上から下 (共有)
- 下から上 (レポート)
- 横から横 (ナレッジ共有)
### 創造会議
目的: 議題に対して問題点を分析したり、その解決策を考えるために行う
問題解決ステップごとに実施するのがベスト
- 問題設定
- 問題の発見を行う
- 問題把握
- 問題がなぜ発生したのかを分析し、理解すること
- 課題設定
- 把握した問題を解決するための課題を決める
- 課題解決
- 設定した課題をどのような方法で解くかを決める (複数の解決策を出す)
- 総合評価
- 最適な解決策を決める
またそれぞれのステップは「発散会議」「収束会議」の2会議で進行する
発散会議 = 事実やアイディアを出す会議
収束会議 = 出た事実やアイディアを評価して具体案にする会議
### 調整会議
目的: 各部門の利害を調整したり、部門ごとの重複行動のムダを検討する
調整の方法は以下の3つ
- 方針が決まってる「強制的な調整」
- 50:50 というような「妥協による調整」
- 効果的な話し合いによる「統括的な調整」
### 決定会議
目的: 企業行動を決める意思決定のための会議
## 会議技法
様々な具体的な技法が紹介されていたので本書を参照してほしい
ここでは全体の整理だけ
- 発表技法
- [[相手に納得のいく話し方]]、[[各種メディアの活用]]
- 発散技法
- 自由連想法
- [[ブレインストーミング]]、[[ブレインライティング法]]、[[カードBS法]]
- 強制連想法
- [[属性列挙法]]、[[チェックリスト法]]、[[入出法]]、[[形態分析法]]
- 類似発想法
- [[等価交換法]]、[[ゴードン法]]、[[シネクティクス法]]、[[NM法]]
- 収束技法
- 空間型法
- 演繹法
- [[図書分類法]]、[[その他各種分類法]]
- 帰納法
- [[KJ法]]、[[新和図法]]、[[7x7法]]、[[クロス法]]
- 統合技法
- [[ワークデザイン法]]、[[ZK法]]、[[ケプナー・トリゴー法]]、[[ハイブリッジ法]]
- 討議技法
- 自由討議法
- 定型的討議法
- 対決型討議法
- [[ディベート討議法]]
# 感想
[[問いかけの作法]] 同様に会議についてなんとなく意識していたことが言語化された感覚になる本
特に4つの分類は明確かつフレーミングにも有効かなと思ったので今後使っていきたい。
合わせて以下のシリーズも会議についてという意味ではめちゃくちゃよかった
[[無駄な会議の削減と「質の高い会議」実践の秘訣]]