#book #r2023

# なぜこの本を読んだか
会社の同僚がちょうどQAの組織について悩みを持っていて、勧めるのにいい本かどうかを確認したかったから読み始めた。
# 何が書かれている本か
品質組織がいかにしてチーム、組織に働きかけリーディングをするかという話が書いてある
しかもページ数も短くて非常に読みやすい。
# メモ
> 1. 品質は主観的なものである。その時点でプロダクトを使ってる人が決めるものだ。
> 2. 品質は相対的なものである。時間の経過とともに変化する。
> Quality is value to some person, at some time, who matters.
品質のナラティブ (語り方)
- 責任ナラティブ : 誰が品質に責任をもつかが考えられ、語られている
- > 責任ナラティブを広げて、高品質なプロダクトを確実にリリースするために全員が自分の役割を理解できるようにしなくてはならないのだ。
- テストナラティブ : 品質向上につながる正しいテスト技法はどれか・どのツールを使うべきかが考えられ、語られている
- 価値ナラティブ : 品質に投資した場合の見返り (ROI) が考えられ、語られている
> 「人というものは、相手の立場から物事を考えてあげられるようになるまでは、本当に理解するなんてことはできないものなんだよ。(中略) その人の身になって、生活するまでは、だよ。」
[[SCRUM MASTER THE BOOK]] のように変化を促すことについて書いてある <img src='https://scrapbox.io/api/pages/omuomugin/omuomugin/icon' alt='omuomugin.icon' height="19.5"/>
他にも関係する人々に対して
- 彼らのゴールや目的は何か?
- 彼らが日々の仕事ので直面する懸念・課題にはどのようなものがあるか?
- 彼らがあなたの考えに反対する理由はなにか?
- あなたの考えが彼らや、彼らのチームにどんな影響を与えるのか?
を理解することが大事という話も紹介されていて自分が普段から思っている「力学を理解する」ことだなと思った
> テストという活動の大部分は、自分たちが気づいていないことを新たに明らかにし、また知ってると思っていることがやはり真実であると確認する継続的な試みです。その情報がわかれば次に何をすべきかが判断できるのです。
>
> 大別するとテストには2つのタイプがあります。調査 (investigationg) は最も一般的で自分自身の創造性を発揮しプロダクトに関わる新たな情報を得るテストです。調査をすればより多くの情報が得られ、情報が多ければ多いほど、さらに探求できるようになります。どれだけ多くの探索的テストができるかを左右するのは想像力だけです。
>
> 検証 (verifying) は、何が怒るべきかを期待した状態で行われます。期待通りかどうかをただチェックしたいのです。通常は成功するか失敗するかの二択しかありません。その結果が期待通りであれば (あなたの考える) X はまだ正しいことを、そうでなかったなら問題を発見したことを、それぞれ意味します。検証 (verifying) という活動の問題は、チェックする必要があるとわかっていることだけを対象にする点です。しかし、検証 (verifying) で問題が発見されれば、それを調査 (investigating) しなければなくなります。これが、常に何らかの形で手動テストが必要とされる理由です。
前半は、[Testing vs. Checking](https://developsense.com/blog/2009/08/testing-vs-checking) の話っぽかった
# 感想
- 非常にQA組織の心構えを知る上ではいい本だったが具体的なところまでは踏み込めていないので実際に行動を起こそうと思うとなかなか難しいところがありそう
- 特に組織からの品質に対する信頼貯金を得られていないような日本の会社とかだとなおさら