#book #r2022

# なぜこの本を読んだか
本業で組織内での育成が大きなテーマとして挙げられつつあり、[[SECIモデル]]を参考にした学習ということができないかという話が出ていたので、読んだ。
知識創造企業もさらっと読んだことはあるが、この本はどう実践するかというのが例とともに深ぼられていた理解を進めることができた。
# 何が書かれている本か
[[SECIモデル]] (共同化 -> 表出化 -> 連結化 -> 内面化) の具体的な実践方法を企業の例を通して深ぼられていた。
また [[SECIモデル]]を N周することによる、[[SECIスパイラル]]についても同様に例とともに触れられていた。
これらの前提にある学問的なバックグラウンドも丁寧に説明がされていて、これ一冊で [[SECIモデル]]への理解が段違いに進んだ。
# メモ
内容は主に [[SECIモデル]]、[[SECIスパイラル]]の概要とそれに求められる具体のリーダーシップで前半後半別れていたのでメモも前半、後半で分ける
## 前半 : [[SECIモデル]]と[[SECIスパイラル]]
二種類の知識として「[[暗黙知]]」と「[[形式知]]」を掲げている
この2つの知識の違いはあくまでも程度の違いでそれぞれが別個のものではない。
「知識はすべて暗黙知か、暗黙知に根差したもののどちらかである」というマイケル・ポランニーの言葉もある。
[[暗黙知]] : 個人的なものであり、特定の文脈に依存し、感情と密接に結びついている
e.g. 個人の行動や身体的な経験、主観的な直観や直観、理想に深く根差した知識
[[形式知]] : 容易に文章化をし、計量化し、一般化できる
e.g. 言葉や、数字や、データや、絵や、公式や、マニュアルとして表現できる、定式化された言語で伝達することも可能な、客観的、合理的な知識
[[SECIモデル]]
- 共同化
- > 個人同士が直感的な相互作用により暗黙知を共有する。直接的な相互作用を通じて、組織の各メンバーが環境についての暗黙知を獲得する。この局面で、個人は知的にだけではなく、身体的、感情的にも、互いに理解を深め合う。その結果、互いの考えを共有し合うようになる。
- 表出化
- > 個人がチームレベルで、共同化によって積み重なれた暗黙知を弁証法的に統合する。この統合により、暗黙知のエッセンスが概念化され、暗黙知が言葉やイメージやモデルを用いた修辞やメタファー (隠喩)という形で形式知に変換される。
- 弁証法的 : 簡単に言えば「対立する物事から新しい見識を見いだす」方法
- 連結化
- > 形式知が組織の内外から集められ、組み合わされ、整理され、計算されることで、複合的で体系的な形式知が組織レベルで築かれる。
- 内面化
- > 連結化によって増幅した形式知が実行に移される。個人が組織や環境の文脈の中で行動を起こす。行動学習と同じように、実際に行動することで、最も関連のある実用的な暗黙知が豊かになるとともにその個人の血肉となる。
[[SECIスパイラル]]
- SECIプロセスの持続的な繰り返しである
- SECIの回を重ねるごとに、知識創造と知識実践にかかわる人が増えるということ
## 後半 : リーダーシップ
### 何が善かを判断する
### 本質をつかむ
### 「場」を創出する
### 本質を伝える
### 政治力を行使する
### 社員の実践知を育む
# 感想